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ピアノを買おう!
ここでは、自分の子供にピアノを習わせるときにどんなピアノを用意すべきかを自分の経験をもとに書いてみましょう。
電子ピアノはどう?
子供がまだ小さくて、とりあえずピアノでも習わそうかというなら、真っ先に考えるのが電子ピアノですよね。
でも、電子ピアノで練習できるのは、ほんのわずかの期間です。
電子ピアノの弱点は、ボリュームつまみがついていること。
いくら強く弾いてもうるさくない音量で練習しがちになるのが問題で、強弱がつけられない指になってしまいます。
でもクラビノーバだよ。 一応グランドピアノのタッチじゃないの?
我が家でも、一番最初はクラビノーバCLP-970でした。 当時最高機種でグランタッチというからには子供のレッスンくらい当面大丈夫だろうと思っていました。
ところが、ヤマハの教師に「クラビノーバ特有の指になっている」と言われてしまいました。
生ピアノに比べてタッチが軽いので、第一関節が逆に曲がった指先になっていたのです。
それにいくら強く弾いてもうるさい音が出ないので、いざ教室で生ピアノを弾いたときにがさつな音しか出せなくなっていました。
もうひとつ電子ピアノの欠点は、鍵盤をゆっくりと上げたときのシミュレートが出来ていないことです。
振動している弦にダンパーを徐々に近づけていって、音をゆっくり消すことが出来ないのです。 ということはフォルツァンド(fz)の練習が出来ないということ。
ぢゃあ、どんなピアノが要るの?
ちょっとでも、真剣にピアノを習わせたいと考えるなら、生ピアノでなくてはいけません。
ヤマハのセールスはクラビノーバでも平気で薦めてきますけど、とりあってはいけません。
グランドピアノは無理だから、その代わりにせめてアップライトの上位機種を、なんて考えても駄目です。
アップライトの最高機種よりは、グランドの最低機種をおすすめします。
それでもアップライトしか置けないという時には、できるだけ背の高いアップライトにしましょう。 弦長が長いのでよい音がします。
アップライトはそこそこの安物で我慢しておいて、将来グランドに買い換えるときの資金を残しておきましょう。
但しそれでも所詮アップライトでアクションはグランドにかないませんから、先生のレッスンでグランドを弾けるようにするのが大切。
え、先生のレッスンピアノがグランドぢゃない? それは論外です。
えーグランド?
我が家の例ですが、ブルグミューラーになるまでクラビノーバでした。
強弱をつけるのが苦手な子になってしまい、生ピアノが必要になってから買い換えを考えたので、それからアップライトを買うわけにも行かず、いきなりグランドを買う羽目に。
いつ頃からグランドが必要?
グランドとアップライトはアクションが違うのです。
特にピアニッシモのタッチが違います。
ブルグミューラーを弾き始めたらグランドがほしいところ。
どれだけ待っても、チェルニー30番とは言いますよね。
ということは、最初に生ピアノを買うのを渋っているといきなりグランドを買う羽目になるのです。
ブルグミューラーからチェルニーに進むのは、割とすぐですから、アップライトから買いかえるのはせわしないです。
要するに
ピアノを始めるなら、せめてアップライトを買いましょう。
家に置けるなら、アップライトの上位機種よりグランドの最低機種がお勧め。
本当に電子ピアノしか置けないんだったら、ボリュームを生ピアノと同じまであげてガムテープで固定しておきましょう。
でも、それぢゃ生ピアノのほうがましでしょ?
でもマンションだし
マンションでもグランドは置けます。
マンションの床の耐重量は180Kg/平米。 で、ヤマハのA1Lなら1.5m四方で2.25平米。 重量270Kgなので規格内なのです。 アップライトのほうが底面積が少ない分重量的には心配。
アップライト置くより、部屋の角が見える分グランドのほうが部屋が広く見えます。
グランドを買うぞ! でも、どの機種?
YAMAHAだと、Z1、A1L、GC1SNが候補に上がるでしょう。
え?C7がいい? そんな人はたぶんこのページなど見ていません。(きっぱり)
Z1は一番安いグランド。 蓋と脚が普通のグランドじゃなくてちゃちです。
でも音はグランド。 最初のグランドはこれで十分。
アクションはA1Lと同じだそうです。 但しアンダーフェルトが省略されてます。
A1Lは普通のグランドの格好で一番安いグランド。
奥行きも149cmと短い。
GC1SNはサイレント付きで一番安いグランド。 でもハンマーが他の2機種より上等。
AILにサイレントを付けるより安い。
今、電子ピアノも無くて、奥行きが許すならこれがおすすめ。 奥行き161cm
これらの入門用グランドは奥行きが短い分、音程に落ち着きがありません。
和音がまっすぐに鳴らないで、ちょっとねじれます。
でも音大受験決意まではこれで十分。
サイレントは必要か
サイレント機構が付けられるA1Lなどにサイレントは必要でしょうか?
YAMAHAのサイレントは、打弦寸前でハンマーを阻止するので、鍵盤の沈み量が減ります。
指のほうは勝手にいつもの沈み量を押さえようとしますので、感触的には鍵盤がとても重くなったように感じます。
グランドを買う目的はタッチの習得なので、もしそれまで使っていた電子ピアノを残して置けるならグランドにはサイレントは要らないのではないかというのが、A1Lサイレントを持ってる我が家の実感です。
どうせサイレントでは譜読みしか出来ませんから。
ピアノの購入後のメンテについて
さて、めでたく買ったあとですけど、最初のうちは年に2回以上の調律が必要です。
弦の張力が落ち着くまでには1年ほど掛かります。 その間、最低音から最高音まで弾いてあげてくださいね。
さて、買ってから直面するのは先生とのレッスンで使うピアノと買ったピアノとの音質の差です。
買ったばかりのピアノのハンマーはまだ柔らかく、音質も柔らかくなります。
一方、レッスンピアノはアクションの摺り合わせが出来ていて鍵盤が軽く、ハンマーのフェルトも使い込んでいて締まっていますのでどうしても音は硬くなります。
ピアノのメンテナンスは調律だけではなく、整調(アクションの調整)、整音(フェルトの調整)があります。
コンサートピアニストでもなければ、整音までやるピアノ教師はまれですので、レッスンピアノは大抵きんきんの硬い音になってます。
また、家で弾くピアノは蓋を閉じてますが、レッスンピアノは全開で弾くという違いもあり、先生の前ではがさつな音になりがちです。
もともとピアノは平均律の和音の狂いを柔らかい音質で目立たなくすることが必要ですので、音が硬すぎるピアノはメンテナンスが足りないのです。
ピアノを習う人は以上のような理由で音質の違う二つのピアノを弾き分けることが必要になってくるわけですが、コンクールに出るようになると本番のピアノを練習無しで鳴らす必要がありますので、ピアノの音質によって弾き方を変える訓練はコンクールを目指すなら必要なのです。
中古はどう?
「何も新品でなくてもいいんぢゃない?」という考えもありますよね。
もちろん、それでもいいですよ。
幾つか注意点を書いてみましょう。
【アップライトの中古はちょっと考えよー】
アップライトは、アクションがヘタリやすいのです。
動作にバネと布リンクを使っているせいです。
それらの部品が全部交換されているかを蓋を全部はずして調べましょう。
【弾き込まれたピアノはアクションが軽くなる】
ある程度の年数の中古なら、アクションが軽くて弾き易いピアノになってます。
真ん中4オクターブ分しか軽くないなどという偏った癖がなければ中古でも良いでしょう。
【注目するのはハンマーのフェルト】
きちんとしたオーナーなら、年一回程度の調律は当たり前。
でも、よっぽどの人で無いとハンマーのケアまでやりませんよね。
例えば、ヤマハ教室のレッスンピアノは、スカスカの軽いアクションでカキンカキンの音になってますよね。
調律ばっかりやって、整音をやってないからです。
でも、こんなピアノはとても弾き易いのです。
こんなピアノばかり弾いていると柔らかい音が出せない子になってしまいますよ。
初心者が弾くピアノとしては、音質のコントロールが出来るようになるためにちゃんとケアされたハンマーが必須です。
ハンマーのケアは、長期間弾き込まれてフェルトについた弦の痕を針で突付いて音を柔らかくさせるのです。
でもこれは調律師との信頼関係があってこそ出来る作業ですので、これからピアノを始めようとするような初心者家族が初対面の調律師に依頼できるような仕事ではありません。
あんまりカキンカキンの音になったピアノは避けた方がよいでしょね。
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