バッティングについて考える その2

 その1では構えの話ばかりしました。
 具体的練習方法を考えていきましょう。

バッティングの3要素

 1)ボールの軌道を予測して
 2)そこにバットを持っていく
 3)スィング速度を上げれば予測に使える時間が増える

 打率の想定値がだいたい3割ということもあり、打てているという子供も、まぐれで当たっているのか、ちゃんと狙った軌道にバットが乗っているのかはあまり重要視されません。
 打てている奴はまぐれでも良いんですよ。
 当たらん当たらんと悩んでいる子供の練習には、この3要素を理解しないといけません。

1)ボールの軌道予測

 これは動態視力ですね。
 バントの練習をしつこくやることで練習が出来るでしょう。

2)バットの軌道

 軌道が予測できたら、そこにバットを持っていく練習です。
 これは、素振りでは練習できません。
 同じ高さのティーバッティングを繰り返してもダメです。
 飛んできたボールの高さに一発であわせる必要があるんです。
 例えばこんな練習はどうでしょう。
 【古タイヤ打ち】
 別にサンドバッグでも、巻きワラでも構いませんけど、ヒッティングポイントにクッション素材のものを立ててそれを打ちます。
 この際に、高さ方向にたとえば2cmおきに目盛りを描いておき、上から順に10回ずつフルスイングでバットを当てていきます。
 これで各高さでのバットの振り方を体に覚えてもらいます。

 それがだいたい出来るようになったら、コーチが言う高さを即座に撃ち抜く練習をします。
 ここまでやると、自分が即座に当てられる高さの範囲がわかるでしょう。
 ど真ん中しか当たらないんだったら、ど真ん中を待つしかないのです。

3)スィングスピード

 いわゆる素振りは、スィングスピードの改善にしか役に立ちません。
 ちゃんと「待ち」の時間を作って素振りします。

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