なんちゃってアメリカ式ウィンドミル


 日本式ウィンドミルが難しいのはやはり、リリース。
 もしこっちのやり方のほうがしっくりくるなら、それはそれでOKよというページ。
 覚える球種はドロップのみ。

最初の一時間

 最初はリリースの練習。
 手首のスナップが重要です。
 右手をだらんとたらした状態でボールを握って、手のひらを上に向けます。
 手首だけでボールを上に向かって垂直に投げ上げます。
 ボールは指で支えて、手の平につけてはいけません。

 まっすぐ上に投げ上げて、頭の上を越すくらいは投げます。
 ひじを使わないように気をつけます。

 それが出来るようになったら、ボーリングの練習です。
 右ひざを地面について腕はボーリング風に振って、ボールを地面に転がします。
 出来るだけ強く、地面から浮かないように転がします。
 腕はあまりバックスイングせず、手首のスナップだけで転がすようにします。

二時間目 

 右手だけで投げないように、というのが最初の注意点です。
 右手と左手は同じ対称的な動きをします。
 楽に速い球を投げるには、腕の振りの速度に手首のスナップ、指で握る動作を加えることが大切です。
 ホームベースまで届かないからといって、腕を思い切り振るんではなくて、手首が固まっていないか、指が伸びたままではないかとチェックしましょう。

 ボールを握った手をグローブに入れて胸に構え、頭上まで一緒にあげて、右手は後ろに左手は前に回して「大きなハートを描くように」太腿の横でグローブにボールを勢い良く入れます。
 このとき、手首と指のスナップを効かせる練習をします。

 これは自宅でも出来ますから、暇なときにたっぷりやってください。

二時間目補習

 腕を極くゆっくりと頭上から後ろに回してみます。
 頭上を12時として、2時ごろの位置で引っかかるはずです。
 これは肩の構造上しかたありません。
 今度は、肩も一緒に回します。 腕の付け根が肩ではなく、鎖骨の付け根にあるイメージで。
 あら不思議。 今度は腕が2時で引っかからないでしょ。
 ウィンドミルの初期段階でしっかりとこの感覚を教え込んでください。
 腕の円運動の上向部分から加速させるためには、この感覚が必要です。
 これはぜひ超スローな動きで確認してください。

三時間目 ステップ

 ここから、足をつけてウィンドミルっぽくしていきます。
 左足を前に振り出し、同時に右手と左手を(同じように勢い良く)振り上げます。
 大きく両手を振り出すと肩が自然に開いて体が三塁に向きます。
 右手と左手は出来るだけ同じようにまわします。
 右手は1時間目でやったボーリングの要領です。
 ボールを離す瞬間は、体が三塁を向いていますが、ボールを離してしまうと体はキャッチャーに正対します。

四時間目 最後。。。

 姿勢は高く、膝を曲げてはいけません。
 リリースのときに腰を曲げて低い姿勢になってはいけません。
 ボールを握る手に力が入っていると、腕がすばやく振れません。
 ボールを投げる力は、
  1)手首のスナップ
  2)腕の振り
  3)右足の蹴り
  4)腰のスナップ
  の足し算です。
 速い球を楽に投げようとしたら、それぞれを別々に練習しましょう。

アメリカ式と日本式の違い

一番の違いはリリースの思想です。
手首で小さなサイドスローをする日本式に対して、アメリカ式では真下からこすりあげます。
日本式のリリースを理解する適当な練習方法が無いので、日本式のウィンドミルは覚えるのが難しいのです。
アメリカ式のリリースでは、「ボーリングみたい」という明確な例えがあるので、教えやすいと思います。

体の開き方や腕の振りに違いがありますが、アメリカ式の伝道者になるわけでもないでしょうから、子供が好きなようにやればよいと思います。
ただ、腰を高く、膝を折らないでというのは共通しています。


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