アメリカ式ウィンドミル

 子供にどうやって教えようかと考える前に、アメリカ式ウィンドミルの基本とは何なのかを考えてみようというページ。
 対象とするのは、小4までのウィンドミル初心者を教えるコーチたち。

一般的アメリカ式ウィンドミル

 一般的理解としてのアメリカ式ウィンドミルとはどうゆうものか、リストアップしておきましょう。
 1)前傾姿勢から飛び出してスタート、腕の振りに従って体は3塁に正対するまで開く。
 2)腕の振りは等速度円運動で、その始動点はおなかの前の構えた位置。
 3)そのまま5時位置でリリース。
 4)リリースは、手首と指を使ってパックンと行う。
 5)リリースしてから体と腰をキャッチャーに正対するまで戻す。

 とこれくらいの事項が挙げられます。
 これを理解するために、
 ボーリングドリル
 ボール垂直投げ上げドリル
 グラブ回しドリル
 が提唱されております。
 確かに有効なドリルだとは思いますが、小3の子供に理解させるのはちょっとむずかしかろと思います。
 というか、理解した生徒なら出来るドリルであって理解させるには別のやり方が必要です。

ウィンドミルのエッセンスとは

 ウィンドミルで一番重要なこととは?
 やっぱり腕の振りでしょう。
 脚のステップはそれを補完するものでしかありません。

どうやって腕を振るか

 腕を振るのは、腕や肩の筋力ではありません。
 肩を自由にしてアメリカンクラッカーを振り回すように加速させるんですけど、それを覚えるにはまず、腕・肩の力ではなく腕を動かすことが必要で、とりあえず重力を体感してもらうのが先決でしょう。
 難しいのは、ボールを持ったまま肩と肘を脱力することでしょう。

なぜ、腕の脱力が必要か

 アメリカンクラッカーのボールを振り回すとして、糸を持って振り回す場合とボール自身を持ってぐるんぐるんと廻すのでは、前者のほうが速く廻せるのは想像できるでしょう。
 肘と肩にはただの「糸」になってもらう必要があります。
 が、ボールをぎゅっと握っては「糸」が硬くなります。
 ぎりぎりの力でボールを握る力加減を試行錯誤してもらいましょう。

 小学生も高学年になると、腕の力だけでキャッチャーまで届きますが、3年生だと、ちゃんと脱力して腕の筋力ではなく体幹の筋力で投げないと届きません。

腕を振る方向は?

 肩をキャッチャーに正対させたままで、腕が振れる人間はいません。
 腕を真後ろに振るのは肩の可動範囲を超えてます。
 肩をちゃんと3塁に正対するまで廻すと、腕は素直に回ります。

どうやってボールを離すか

 真上を12時として、5時位置でボールを離します。
 指、手首、肘を総動員してきゅっと投げます。
 軌道が高すぎるようなら離す位置が遅すぎます。
 投げ終わった形がガッツポーズになるようにします。

その他の必要な注意

 前傾姿勢でスタートしますが、ボールを振り上げると同時に体も引き起こし、前傾のままでリリースしないように。
 前傾姿勢のままだと、肩が回りません。

 腕の付け根は肩ではなく、鎖骨の付け根である首にあります。
 肩の長さも腕のうち。

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