ギターやマンドリン、ウクレレなどのコードフォームを考えるためのソフトです。
ただのフォーム集ではないので、コードの知識がないと使えません。
このソフトを使うために必要な、ごく基礎的なコード知識を解説していきます。
①ドレミファソラシド、全音階
②そこから派生するダイアトニッコード
③「なごり雪」を例題に。
④このソフトの使い方の例
ピタゴラスがC音の5度上のG音、そのまた5度上のD音、と音を重ねていき、C , G , D , A , E , B
までたどり着いて、最後のFを追加したのが、ドレミファソラシドです。
全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音の音程が積み重なってます。
どうして半音が入ってくるのか、と思いますけど、もし、
全音、全音、全音、全音、全音、全音 C , D , E , F# , G# , A#
という音階だと、Cに対する5度の音が無くなるのでメロディの座りがとっても悪くなると思います。
なので、ミからソに行くまでに半音を入れる必要があったということです。
基音であるドに対して、周波数比が
3/2 ソ
4/3 ファ
5/4 ミ
6/5 ミのフラット
のようになっています。
このように、音階は和声的に出来上がっています。 これが純正律。
このあと、ピッチが変えられない鍵盤楽器が出てきたことで、和声的には汚い平均律にたどり着くことになります。
ドレミファソラシドの音階から派生していくコードは、とりあえずは、音を1つおきに加えていくことで実現します。 キーがC(ハ長調)でのコードネームを書き添えます。
ドミソ C
レファラ Dm
ミソシ Em
ファラド F
ソシレ G
ラドミ Am
シレソ Bmb5
の7つができます。
このように、3つの音で構成される和音を、「トライアド」と言います。
じゃ、4つ目、5つ目を加えるとどうなるのというと、それもありです。
ドミソシ CM7
ドミソシレ CM7add9
のようになります。
スタンダードジャズまではこの手法が主流です。
ここから外れているコードは仮想的に転調していると考えます。
例えば、Cの曲で、
C → C7→F
という進行では、C7の瞬間だけFに転調していると考えます。
このように、その曲のキーの音階だけで出来ているコードをダイアトニックコードと言います。
ノンダイアトニックなコードとしては、ドッペルドミナント(セカンダリドミナント)や、1625進行(いちろくにーごー)などがあります。
なごり雪の一般的なコード進行を示します。 分かりやすいようにCフォームに転調してあります。
[verse]
C_________G________Am_______F_______
C_________G7_______C________G7______
C_________G________Am_______F_______
C_________G7_______C________C____[??]
[bridge]
Am________Em_______F________C_______
E7________Am_______F________G7______
C_________G________Am_______G7______
C_________G________Am_______________
問1.この中で仲間はずれのコードはどれでしょう。
問2.[??]にコードを入れるとしたら何が適当でしょう。
答1.サビの5小節目、E7ですね。(III7)
それ以外のコードはすべて、②でやったダイアトニックコードです。
順当にいけば、Em7(IIIm7)になるべきコードですが、セカンダリドミナント化してIII7になっています。
このようにノンダイアトニックのコードが出てくるところは、作曲者が一番思い入れている箇所のことが多いので、このコードを一番丁寧に弾くべきです。
答2.Bm7b5が一番適当だと思います。(VIIm7b5)
もちろん、G on Bというのもありですね。
CからAmにつなぐ、ドシーラーと動くメロディ部分なので、B音が必要です。
では、コード進行を抜粋して見て行きましょう。
各所に出てくるG7 → C の進行をドミナント進行(5度進行)と言って、コード進行で一番重要かつ強力な進行です。
構成音である、ソシレファのシがドに、ファがソに、聞いている人の頭の中で解決したがるので、Cを聞いた時にホッとする効果があります。
VImであるAmは、IのCと構成音が似ているため、Cの代理として使われてます。
実際、Am7とC6は構成音が同じです。
IIImであるEmは、一つ上のIVであるFを予感させるコードです。
また、サビの2段目ではIIIm VIm IIm V7 の5度進行を基本としてIImをIVで置き換えてV7への期待感を煽っています。
答1で書いたように、IIIm7をIII7で置き換えることによって、単なる5度進行からドミナント進行に変えて印象を強くしています。
コード名を書くには、大雑把ですが方法があります。
テキストでタイプするときは、「Cm7b5」などとベタ打ちするしかないのですが、手書きでコード譜を書く場合などは、
上の図のように、6度、7度を下の段に、テンションを上の段あるいはカッコ内に書くと見やすいと思います。
テンションの数字の数え方は、”7”を引いて考えます。
9だと、9−7=2で、2度のオクターブ上になります。
C9だと、CEGDですが、b7を加えて、3度、5度をオミットしてCBbDにしてしまいます。
ドミナントの場合は、b7を足せばいいのですが、メジャーのトニックの場合はb7ではなくM7を足さないといけません。
そのコードが、ダイアトニックコードかどうかを知る。
セブンスやナインスの音を足したいときに、フラットさせるべきかどうかを知る。
もっと違う押さえ方無いの?
5フレット付近でFを押さえたい。
ウクレレ初心者向けに、その曲で使うコードブックを作る。
今おさえているコードの、この指は何度の音なのかを知る。