ソフトボール理論の要点
小学生向けの表指導書はそれなりにアクセスいただいておりますが、「要するに」ということだけを集めたページを作ろうと思い立ったので。
項目検討
何を入れようかな?
体重移動の実験
(実験1)
脚をバッティングの構えのように開きます。
a)右足に体重を乗せます。
b)左足に体重を移します。
このa)b)をどれだけすばやく繰り返せるかという実験です。
二人で競争してみても良いでしょう。
意外とすばやく体重が移らないでしょ。
体重移動してるんですから、数十キロの重りを片足で蹴り動かすのと同じ時間が掛かるのです。
右足と左足の間で体重移動するのに、大きな筋力が居るが理解できるでしょう。
(実験2)
次に、同じように脚を開いて立って、体重は真ん中に置いたままで
a)左足を一瞬浮かせて、踏みしめます。
b)右足を一瞬浮かせて、踏みしめます。
このa)b)をすばやく繰り返してみます。
さっきより格段にすばやく出来るでしょ。
体重が移動しないからね。
実験1のように、体重を片足に乗せてしまうと、もう片方に体重を移動させるのに筋力が必要です。 これが「下半身を鍛える」ことが必要な理由です。
立ち方、構え方
構えの重要な点は、すばやく動くこと。
どうやれば動かないでいられるかを考えると、構えはその逆だ。
正しい立ち方を理解しよう。
なに、簡単だ。
身体のパーツをすべて靴の上に乗せるのだ。
そうすると、筋力最小ですっくと立つことが出来る。
それは静的な立ち方。
一方、守備に限らず構えというのは、次にすばやく動くことが必要。
さっきとは逆に重心を靴の上から外しておくこと。
そうすると、膝を抜くだけで横方向の力が生まれる。
軸足側のガマクを掛けて、自由脚を浮かせて「震脚」を踏むこともできる。
片足荷重にしてはいけない。
両足荷重に戻すのに自由落下しか方法が無いから。
動的荷重
動的荷重は、あまり理解されない概念。
重心は足の運びに関係なく水平移動していく。
それを阻害しないようにまるでキャタピラのように脚を踏んでいく。
いちいち、靴の上に重心を移したりしない。
重心は初期加速の続きで直線的に地面の上を移動していく。
要するに、「常に倒れながら動く」ということ。
これを守備に応用する。
自由脚の膝を抜くと身体が自分の体重で前に流れる。
その勢いを殺さないように足を運んで、自由脚接地のときに捕球する。
次の軸足接地のタイミングで投げ始め、自由脚接地の瞬間にリリースする。
水平方向の力は最初に膝を抜くことで発生させ、それを維持するだけ。
足腰の力はそんなに必要ない。
「歩く」ことに応用する。
重心を靴から靴に移していくのではなく、仮想的な直線上を滑らかに移動する。
それを阻害しないように身体の後方に接地していく。
身体の前方に設置させると、ブレーキがかかってしまう。
これが「ナンバ歩き」という概念。
抜きによる始動
守備の構え、膝を曲げて姿勢を低くした状態から左方向に飛んだ打球に反応する場合。
右足を踏み込んで左に始動するのではなく、左の膝から力を抜いて左方向の力を得る。
踏み込む時間を省略できるので、このほうがすばやく動けるし筋力も要らない。
一度始動してしまえば、あとはココで得た速度を邪魔しないように動くだけ。
その意味からも、守備の構えで突っ立っていてはいけない。
理想的には、キャッチボールの構え、ノックの構え、シートノックの構え、試合での守備の構えは同一であるべき。
両手捕球の本当の意味
右利きとして書きますよ。
右手でグラブの蓋をすると思っている人が多いですが、それは戦後の手作りグラブを使っていたころの話。
今のグラブはちゃんとしたポケットがついているので、蓋をする必要はありません。
捕球位置と送球のためのテイクバックした位置をどうやって近づけるかを考えるべきです。
グラブの位置に右手を迎えに行くのではなく、右手の近くで捕球します。
キャッチボール指導の間違い
「投げて」「受ける」と思っていませんか。
キャッチボールは、「受けて」「投げる」ものです。
捕球も送球も前進しながらやるもの。
静止した状態から投げようとするから、足腰の鍛錬が必要になるのです。
キャッチボールが基本だといわれるのは、捕球で動く方向と投げる方向が一致しているので一番簡単だからです。
あくまで「動」から「動」への動きを練習すべきであって、「静」の状態から投げることなど試合ではありえません。
練習メニューで教えること
キャッチボールで
捕球姿勢--捕球する瞬間は半身
体重移動--靴の上に体重を乗せない
構え----脚は前後にずらしておく
捕球した瞬間の姿勢から、送球テイクバック完了までを直線動作で結ぶ
山なり送球は禁止
ノックで
構え----キャッチボールと同じ構え
捕球姿勢--キャッチボールと同じ
捕球した瞬間の姿勢から、送球テイクバック完了までを直線動作で結ぶ
シートノックで
打球が飛んでこなくても、なんらかのカバーの動きをする
サードからファーストへはワンバウンドで
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